母の日 ~手首の腱鞘炎~

今日は5/8 母の日ということで、子育てをするお母さま方におきる病気についてです。

小さいお子さん、特に乳幼児くらいのお子さんは抱っこする時間が長いと思います。そういうお母さまに起きやすいのが、手首の腱鞘炎です。特にドケルバン病と呼ばれる手首親指側の腱鞘炎です。

 

・・・私も自分の子供を抱っこしすぎてドケルバン病になりました(笑)

ドケルバン病とは、手首の親指側にある腱とその通り道の腱鞘に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

妊娠・出産時期や更年期に多く認めます。

前者は抱っこや妊娠・出産によるホルモンの関与が一因となります。

後者は閉経に伴うホルモンバランスの変化や家事による手の酷使が原因のことが多いです。

 


診断は症状やEichhoff(アイヒホッフ)テスト(親指を内側に入れて握りこぶしを作り、手首を小指側に曲げると痛みを生じる)などで可能です。

治療としては局所の安静、投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法を行います。

アイスマッサージというリハビリも効果が期待できます。

それでも改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術を行います。

ただ抱っこが原因の場合は、抱っこが減ったり、産後のホルモンバランスが戻ると改善することも多いです。

当院では、症状や時期、患者様に応じた治療をご提案いたします。お困りの際は是非ご相談ください。

 

 

  神戸市中央区:元町、大倉山の整形外科   小沢医院 南 弘樹