本当は怖い骨粗鬆症

前回に引き続いて、改めて骨粗鬆症という病気をご存知でしょうか?

骨粗鬆症そのものは知っている方が多いかと思いますが、その怖さはあまり知らないのではないでしょうか?

 

今回は骨粗鬆症の怖さをご説明します。

 骨粗鬆症は骨密度が低下し、骨が脆弱化した状態です。骨粗鬆症は分かりやすく症状が出ることは少なく、軽微な外力、転倒して倒れる、手をつく、尻もちをつくなどで骨折して初めて気がつくことが多いです。

骨折としては腰の骨や太ももの付け根の骨折が多いです。腰の骨折はコルセットを作成して治療を行いますが、なかなかコルセットを使用することは大変ですし、適切な治療をしても5%弱ほど骨がくっつかない偽関節という状態になり腰痛が慢性化してしまい、腰痛に悩むことになります。

さらに、太ももの骨折の多くは手術が必要になります。手術としては髄内釘挿入術や人工骨頭挿入術、人工関節置換術などになります。術後のリハビリは大変ハードになりますし、長期間の入院が必要で、移動能力は低下することが多く、大腿骨の近位部骨折の40%へ寝たきりになり、さらに怖いことに10%は1年以内に死亡するというデータもあります。

昨日まで元気だった人が、腰痛に悩まされる、手術して長期間入院が必要になり、移動もしにくくなる・・生活の質の低下は著しいと思います。もちろん、ご家族様にも少なからず影響、負担は生じてきます。

ご自身の健康な生活のため、ご家族のためにも、できるだけ骨折する前に骨粗鬆症を見つけて、治療を開始しましょう!

転ばぬ先の杖・・・先人は上手く言ったものです。早期発見、早期治療をしましょう。

少しでもご不安があるのでしたら、当院では骨粗鬆症学会認定医が診断、治療を行いますので、安心してご相談ください。

 

          神戸市中央区:元町、大倉山の整形外科   小沢医院 南 弘樹