指の変形(へバーデン結節)と大豆

へバーデン結節とは指の第1関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう疾患です。第1関節の背側に2つのコブ(結節)ができたり、ミューカスシストと呼ばれる水ぶくれができたりします。この疾患の報告者のへバーデン氏にちなんでヘバーデン結節と呼ばれます。

現在にところ、はっきりした原因は不明で、手を良く使う人にはなりやすい傾向があります。40歳代以降の女性に多く、遺伝も関連していると考えられます。対症療法・・つまり症状に応じた治療を行います。局所の安静や投薬、テーピングなどがあります。症状によっては関節を固定する手術なども考慮しますが、これといった治療法はありません。

 

ここで表題です。大豆とのお話です。

最近、へバーデン結節は女性ホルモンの影響があるとされております。つまり女性ホルモンであるエストロゲンが減少してくることが一因と考えられます。しかし、単純にエストロゲンを補充すると乳がんや卵巣癌のリスクとなります。なので、エストロゲンに似たエクオールという物質で代用し、摂取することで改善を期待できます。

エクオールとは大豆イソフラボンの代謝物で、エストロゲンに似た化学構造を持ちエストロゲン様作用を示します。

節分にまく大豆には、女性ホルモンに似た働きが期待できますが、残念なことにエクオールを作れる人は日本など大豆をよく食べる国々でも約50%と言われています。

したがって、へバーデン結節など女性ホルモンの低下の諸症状でお悩みの方はサプリメントからエクオールを摂取することを検討されても良いかもしれません。

                    神戸市中央区:元町、大倉山の整形外科   小沢医院 南 弘樹